今回は、看護師が20代で転職することについてお話ししていきます。
私は、新人看護師から3年間、大学病院の急性期で働き、26歳で転職しました。20代で転職していますが、今は部署のチームリーダーとして働いており、役職も付いているので全く問題ありません。
「20代で転職ってあり?」このようなことを前の病院でも、いまの病院でもよく耳にします。
前の病院では「この歳でもう転職するの?早いよ。」と言われましたし、他の人も同様に言われている現状があります。
同じように転職について、上司から言われている方いらっしゃいますか?
タイトルにある通り、全く問題ありませんよ。
私の経験談をお話ししますので、参考にしてください。
転職について、少しでも不安に思っている方はこの記事を参考に、前に進んでください。
目次
20代で転職しても大丈夫です

上記でも、少し触れましたが、3年で転職しても、仕事には何の影響もありません。
そもそも、何かしらの理由があって転職するのだから、問題なんてないんですよ。上司が転職について文句を言うのであれば、自分の病棟のことを把握しきれていない証拠です。
「前の病院やめたから、君には仕事させない。」とかは絶対にあり得ませんから。病院側は常に人手不足で困っているので、とにかく看護師を求めています。
もっと言えば、病院側は中途採用の教育プログラムもあるぐらい、受け入れ態勢が良いので、安心して次の病院に行くことができます。
転職して何を学びたいですか?どういう環境で働きたいですか?
この2つが明確になっていれば不安に思うことはありません。
転職会社の利用にあたっては、注意点がいくつかありますので、記事にまとめておきました。転職を考えている方は是非ご覧ください。

20代で転職して良かったこと

「転職して良かったですか?」と聞かれれば、自信を持って良かったと答えることができます。自分の人生が変わった程、私は転職に救われました。
いくつか紹介しますので、不安に思っている方は是非参考にしてほしい。
・給料が上がった
・残業100時間→10時間に減った
・精神的疲労感が減少した
・人間関係のストレスがなくなった
・患者と向き合える時間が増えた
・看護師にやりがいを持って仕事ができるようになった
これだけのメリットがありました。
これをあの時の上司に説明してあげたいくらいです。
この項目を見て「20代で転職しても大丈夫?」と言えますか?
もう大丈夫でしょう。
さらに安心してもらうため、もう少し細かく見ていきます。
途中質問をしますので、ちょっと考えてみてください。
給料が上がった
大学病院時代は3交代制だったのと、残業代が月に3000円しか出してもらえなかったので、給料は全く増えませんでした。
基本給が若干上がる程度で、微々たるものです。
それが転職するとどうなるのか?
2交代制になったので単純に給料が上がったのと、残業代も20分から請求可能なので、月の給料が4万円程上がりました。
転職する時に「今の病院よりも高い給料で働きたい」とハッキリ伝えたことにより、転職会社の方が探してくれたのです。
さらに、それは面接前に伝えてくれたことにより、基本給も高く設定してもらえました。
ここら辺は転職会社を使う時の注意点でも説明しています。
月に4万円が増えると、参考書を買ったり、趣味に使えたり、貯金もすることができる。私は新車を購入し、ドライブする時間も増えた。
給料が全てとは言いません。
ただ、どうせなら残業代は欲しいし、働くなら対価が欲しいですよね。
4万円あったら、あなたは何がしたいですか?
残業100時間→10時間に減った
月100時間残業している看護師さんはどれだけいますかね?
私の周りでは5人の看護師が今も100時間程働いています。
これ、週5日働くとして、1日あたり5時間の残業ですからね。この時間があれば、ブログだってできるし、仕事の勉強もできる。英会話もできるし、映画もみれる。
それだけの時間を仕事に使ったところで、残業代がもられるわけではなく、基本給が上がるわけでもない。ただの時間の浪費ですからね。
そんな残業しなくたって、看護師として成長できるし、技術も身につく。役職も付くし、給料も上がる。残業ほど無駄なものはありません。
今では、月に10時間。およそ、1/10。時間に余裕ができると、精神的にも本当に楽なんです。
当時は、平日は仕事で終わる。休日は疲れて夕方まで寝て起きての繰り返し。生きている感じがしませんでした。
残業をする、しない。時間に余裕がある、ない。とでは本当に人生が違います。
嘘だと思うなら、一度病院を変えてみて。
もう、今の病院には戻れないでしょう。
もし、月に90時間余るとしたら、何がしたいですか?

精神的疲労感が減少した
転職する前は毎日、毎日残業が続き、「これが社会人なのか。」と自分を肯定しつつも、疲れているのに眠れない程疲弊していました。
働きながら吐き気があり、朝ごはんも食べられない。休日になると、次の出勤のことを考えては、落ち着かない。3年目になると少しマシになりますが、それでも残業は多い。
正直、この病院に来て良かったなどただの一度も思ったことはありませんでした。
転職後、世界が変わります。
心がスッと楽になるような感覚。仕事に行くのが苦じゃない。自然と笑っている自分がいます。ご飯が美味しい、夜はぐっすり。当たり前なんですが、当たり前じゃない。
同じ境遇にいる人ならわかるはず。共感者がいたら是非教えてほしい。
ドラマのような、映画のような・・
そんな毎日が待っているとは思ってなかっただけに、良い意味でギャップがすごかったのです。
仕事をしながら、仕事のモチベーションが上がる。こんな経験ありますか?
精神的疲労感がなくなるだけで、人はここまで幸せを感じることができると本気で思うのです。
一度地獄を味わっただけに、あの時の感動は今も忘れません。
人間関係のストレスがなくなった
看護師が退職する理由としても多いのが「人間関係」
私も毎日怒られて育った人間です。プリセプターはものすごく厳しい方でした。何度違う人が良いと思ったことか・・。
新卒で入った同期は4人。1年後、何人の人が残っていたでしょうか?
私1人です。
それ程、人間関係も悪かった。
毎日ピリついて、職場ではほとんど会話なし。とにかく後輩に厳しい。そんな病棟です。優しい方も何人かいましたが、年の近い方のみですね。
それが転職してどうなったか?
「チームワーク」というものが見える、そんな優しさで溢れる病棟でした。
時に笑いも飛び交い、後輩の指導には熱心に取り組む。悩みも言えるような環境で、「ここで一生働きたい」そう思える職場です。
そこで育った新人は、次の新人にも優しく接する。
時には厳しさも必要ですが、怒る必要なんてないんですよね。
指導者となった今、昔の職場環境に文句を言いたい。
患者と向き合える時間が増えた
急性期では、業務が忙しく患者と話す時間を作ることができません。重症な方も多く、点滴や処置が多くなってしまうのも事実としてあります。
私がいた病棟は「指導」というものがあったので、心不全や糖尿病、腎不全の食事療法や生活指導についてパンフレットを用いて説明していましたが、救急や外科ではなかなかこういった機会はないでしょう。
転職し、慢性期で働くようになると、その人にとってのQOLをより意識する場面が多くなり、向き合う時間が増えました。
また、退院支援や、患者さんの思いを傾聴するという点において、そこに割く時間を作ることもできます。
看護師としてのやりがいも出てきたので良かったです。
看護師にやりがいを持って仕事ができるようになった
転職前の自分は、正直看護師にやりがいを持ったことは一度もありませんでした。
忙しい毎日に忙殺されながら、プレッシャーの中で勤務し続けることに心底嫌気が差していました。
有名な病院に入ることが正解。そう言われて就職した先で待っていたのはただの地獄。そんなギャップに苦悩するだけの毎日で、「やりがい」というものを見出せなかった。
転職してからは、看護師で良かったと思える場面を出会うことができ、これまでの自分が救われた気がしています。
まとめ
転職をして給料が上がり、残業も減った。人間関係のストレスもなく、看護師にやりがいを持って働けるようになったことは、自分の人生においてとても大きなことです。
いざ、転職する!ってなった時は、病院見学やら、書類の手続きとか新しいことばかりで緊張や不安がたくさんありました。
今の病院を辞める時も、裏切るような気持ちも少しあり、戸惑いもありましたが、結果から言うとあの決断は間違ってなかったです。
急性期が全て悪いわけではなく、前の病院が特別おかしかった。
同じ境遇の方、苦しんでいる方もたくさんいると思います。看護師は、それだけ辛いお仕事。
私のように、自分に合う病院、働きやすい環境は必ずあります。自分が救われるような、そんな病院に出会えることを、心から祈っています。
結論、20代で転職しても全く問題ありませんでした。